店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人の二枚目が店に入ってきた。自分の人生でさえも脇役を演じている、そういうタイプだ。MaryMugは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

ご高説をありがとう。

店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人の青年が店に入ってきた。バクチで散々負けたらしくかなり荒れているご様子だ。Douglasrabは私を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

この青年からこの話が出てくるとは思わなかった。

店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人の学生が店に入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。貴婦人から教わったというナツメロを歌い出した。歌詞の内容はこうだ。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人のガキが店に入ってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。Timothypetは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

私はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人のホモが店に入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。

店も賑わいを見せる頃、前に見たことがある若者が入ってきた。若者の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

未だに過去にすがって生きている。

店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人のミスターが店に入ってきた。言わずと知れたDeweySaulK団のボスだ。私しか話し相手がいないのか真っ先にこちらへやって来た。

なかなか話し上手なミスターだ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、見馴れない一人の坊主が店に入ってきた。神経に血が通っていないそういう部類の人間だ。私のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

子供達が泣いてるぞ・・・。

遅い昼飯でも食べに来たのか、見馴れない一人の野郎が店に入ってきた。店に入る前からnamamoihaは酔っ払っていたらしく、来てそうそう床に吐いた。namamoihaは今の仕事の無職を辞めたいというような話をしてきた。

この野郎は金の話しかしてこない。

遅い昼飯でも食べに来たのか、前に見たことがある彼氏が入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。私のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

彼氏のこの言葉がのちのち何人もの人々を苦しめることになろうとは、本人でさえも気づいていなかったのだろう。