朝方、割とよく来るanicoreSemが入ってきた。多分以前に別の客の連れで来た事があったはずだ。anicoreSemは何を思ったか一冊の本を取り出し、私に聞こえるよう朗読し始めたのだ！

私はひたすら我慢して聞いてあげた。

朝方、何回かこの店を利用している若造が入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

JamesErodsの言葉にはどこか淫靡な響きがある。

朝方、見馴れない一人の優男が店に入ってきた。ChrisSakが入ってくるなり店内が静まりかえった。ChrisSakはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

その時私はChrisSakを抱きしめたい衝動に駆られた。

朝方、何回かこの店を利用している男が入ってきた。RonaldCregeは数人の愛人をはべらせ上機嫌そうにだ。RonaldCregeは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

笑って許してやるだけの寛容性も必要だ。

朝方、割とよく来るanicoreSemが入ってきた。どこにでもいるような人間だ。差し出した一杯の水を飲み干すとくたびれた声で一つの話をした。

その非情な目が見つめ続けてきた哀切な過去の結末とは・・。

朝方、割とよく来るanicoreSemが入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。anicoreSemはガタイに似合わず甲高い声でこう言った。

ご高説をありがとう。

朝方、割とよく来るanicoreSemが入ってきた。この前サツにつかまったと聞いていたが違う人物だったらしい。anicoreSemは1歩もその場を動こうとしなかった。

この紳士からこの話が出てくるとは思わなかった。

朝方、見馴れない一人の色男が店に入ってきた。色男はチャック全開に気づいている様子もない。得意万面で初恋の話をしだした。

JuliaNedは後半部分は殆ど壁に向かって喋っていた。

朝方、またEdithidesyがやってきた。バクチで散々負けたらしくかなり荒れているご様子だ。得意万面で初恋の話をしだした。

私はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

朝方、割とよく来るanicoreSemが入ってきた。出来ればグラス一杯で帰って欲しい・・そういう客だ。anicoreSemはあふれる涙を拭こうともせず、ただこう言ったのである・・・・。

自虐的ジョークがお得意のようだ。