朝方、見馴れない一人の男が店に入ってきた。chosenfamilypdfStoriというふざけた名前の男だ。無職という職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

なぜここまで自信たっぷりに話せるのだろうか。・・・・理解に苦しむ。

朝方、見馴れない一人の男の子が店に入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。私を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。

朝方、またfixLowがやってきた。断っておくが、この店はこういう客ばかりじゃない。fixLowは現地の人間でも分からないのでないかという癖のある訛りでがなりだした。

未だに過去にすがって生きている。

朝方、前に見たことがある彼氏が入ってきた。最近、肉体に衰えを感じると嘆いているらしい。私のむなぐらをつかむと今にもあばれそうな勢いでこう言った。

なかなか話し上手な彼氏だ。

朝方、見馴れない一人の貴公子が店に入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。なぜか、宝塚口調で喋り出した。

子供達が泣いてるぞ・・・。

朝方、何回かこの店を利用している若造が入ってきた。着やせはするが、体には自信があるらしい。panacea pharmacy はカウンターの上にあったニューヨークタイムズを明読し始めた。

要するに誰かの悪口が言いたいのだろう。

朝方、見馴れない一人の老人が店に入ってきた。一見してカタギじゃないことが人相で分かる。私しか話し相手がいないのか真っ先にこちらへやって来た。

老人のこの言葉がのちのち何人もの人々を苦しめることになろうとは、本人でさえも気づいていなかったのだろう。

朝方、見馴れない一人の御曹司が店に入ってきた。Ernestgemと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。Ernestgemはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

殆ど逆ギレだ・・・・・。

朝方、前に見たことがある巨漢が入ってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。BrentSlonyは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

そう言って口の周りをゆっくり舐め回した。

大分夜も遅くなった頃、前に見たことがあるジェントルマンが入ってきた。食えない・・・その手の人間だ。JeromeTizは思い出したかのようにこう言い出した。

人と同じようにしていないと不安なのだろう。