まだ日も高いうちに、前に見たことがある彼氏が入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。私しか話し相手がいないのか真っ先にこちらへやって来た。

自虐的ジョークがお得意のようだ。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある若者が入ってきた。若者の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。KellyMepは私を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

私はその時KellyMepの殺意を確かに感じた・・・。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の優男が店に入ってきた。こう見えても金には汚い。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

優男には二度と口を開かないでもらいたい。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある貴公子が入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。なぜか、宝塚口調で喋り出した。

・・・異次元の何かと交信しているに違いない。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の青年が店に入ってきた。青年の美貌に店内中の人妻が息をのむ。Marianflilmは辺りかまわず罵った。

口を開けば愚痴しか言わない。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人のオヤジが店に入ってきた。不幸を絵に描いたようなタイプだ。Yolandawizは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

脇役でさえ時として物語にいい台詞を残す。

まだ日も高いうちに、前に見たことがある学生が入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。Robertsmulaはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

要は私にも無職を薦めているのである。

まだ日も高いうちに、見馴れない一人の貴公子が店に入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。何を思ったか自分は戦前の生まれなんだと激しく主張しはじめた。

本当はこのようなこと一言も思ってはいない。口先だけの貴公子だ。

朝方、前に見たことがあるホモが入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。Georgewoozyは独り言をブツブツ言いながらテーブルについた。

何故、本当の自分を偽るのだろうか。

朝方、前に見たことがあるプリンスが入ってきた。Brendakagは店内中のミスに投げキッスをし、私を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

その横顔は若かりし頃のBrendakagの母親に瓜二つだった。