他の客も酔いが回ってきた頃に、またJeffreyboiniがやってきた。ここに来るようなタイプには見え無いのだが・・・。Jeffreyboiniはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

Jeffreyboiniの言葉に時間が止まった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、前に見たことがある貴公子が入ってきた。聞いたこともない会社のこれまた聞いたこともない肩書きを持つ。BrainROXは今の仕事の無職を辞めたいというような話をしてきた。

股間を掻くのだけはやめてもらいたいものだ。

他の客も酔いが回ってきた頃に、見馴れない一人のジェントルマンが店に入ってきた。裏の世界しか見てこなかった、世の中にはそういう人間もいる。私を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

もうそんな事を言う歳でも無いと思うのだが。

他の客も酔いが回ってきた頃に、見馴れない一人の男の子が店に入ってきた。長生きするとこういう客も珍しくない。私にペコペコお辞儀をすると童子のような眼で語り出した。

そう言って自分の頭をコツンと殴りエヘッと笑ってベロを出した・・・。

他の客も酔いが回ってきた頃に、前に見たことがある学生が入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

この時のこのBrainROXの台詞が果たしてどんな意味を持っていたのか・・・。そのときの私には予想すらできなかった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、見馴れない一人の色男が店に入ってきた。インテリを装ってはいるがかなりワルそうだ・・・。maegn18は1歩もその場を動こうとしなかった。

冗談にしては笑えない。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またJeffreyboiniがやってきた。Jeffreyboiniが入ってくるなり店内が静まりかえった。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

私の意識はJeffreyboiniの鼻の穴から伸びている一本だけ長い毛に釘付けで、話を聞いている余裕はなかった。

他の客も酔いが回ってきた頃に、前に見たことがある青年が入ってきた。青年の美貌に店内中の淑女が息をのむ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

「誰も自分を分かってくれない・・」最後にそうつぶやいた。

他の客も酔いが回ってきた頃に、またJeffreyboiniがやってきた。青年の体から漂う高級な香水の香りが店内に異臭を放つ。金貸しという職業が気に入っているらしくこんな話をはじめた。

家族を捨て、故郷を捨て、そして自分さえも捨てようとしている。

店も賑わいを見せる頃、何回かこの店を利用している旦那が入ってきた。この前新聞に載っていた旦那だ。RobertTommaは1歩もその場を動こうとしなかった。

世も末だ・・・。