店も賑わいを見せる頃、見馴れない一人の男が店に入ってきた。Richardglorpは数人の愛人をはべらせ上機嫌そうにだ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

この男からこの話が出てくるとは思わなかった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用している老人が入ってきた。近所のガキどもを集めては金を巻き上げている。そういう話だ。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

人間もここまで落ちぶれると大したものである。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用しているプリンスが入ってきた。見ているこちらが辟易するくらいの派手な衣装だ。EverettNicは今の仕事の雑誌拾いを辞めたいというような話をしてきた。

私はその場を逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用している坊主が入ってきた。まあ良い噂を聞いた事が無いのは確かだ。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

・・泣きたいだけ泣くがいい。今宵の酒は悲しい酒だ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用している男が入ってきた。EverettNicというふざけた名前の男だ。EverettNicはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

未だに過去にすがって生きている。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用しているジェントルマンが入ってきた。食えない・・・その手の人間だ。Richardcexはスラム街のど真ん中で聞いたという儲け話を始めた。

なかなか話し上手なジェントルマンだ。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用しているホモが入ってきた。随分とご機嫌な様子だ。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭くと、唾を飛ばしながらこう言った。

子供達が泣いてるぞ・・・。

遅い昼飯でも食べに来たのか、見馴れない一人の御曹司が店に入ってきた。MatthewEnvetと言う名前らしいがどうせ偽名だろう。タバコをもみ消すともったいぶったようにこう切り出した。

この御曹司は金の話しかしてこない。

遅い昼飯でも食べに来たのか、前に見たことがあるミスターが入ってきた。自分の事を素晴らしくモテるタイプだと勘違いしている。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

ミスターのこの言葉がのちのち何人もの人々を苦しめることになろうとは、本人でさえも気づいていなかったのだろう。

遅い昼飯でも食べに来たのか、何回かこの店を利用している学生が入ってきた。クリスマスとイースターが一緒に来たかのような酒機嫌だ。自分の人生が今までどんなに不幸だったかを延々と話し始めた。

殆ど逆ギレだ・・・・・。